一括借り上げの契約期間は30、35年が多いと思われますが、しかし契約において30年、35年の一括借上げで契約したとしても大家に支払われる賃料が契約期間一定であるわけではありません。
提供する企業によって期間は異なりますが、周期的に大家に支払われる賃料の見直しが行われます。
以前のことですが1月21日、大東建託パートナーズの担当者が来られました。
大東建託の場合、テナント部分は3年毎に大家に支払われる賃料の見直しが行われます。
8月1日が改定日なので、そのための協議で来られました。
残念ながらテナント家賃はかなり下げられていたので、覚悟はしていましたが、やはり大家に支払われる賃料もダウンしていました。
担当者はこの金額での署名、捺印を迫りましたが、 私はどうしてこんなにもテナントの家賃を下げたのか理解に苦しむと主張して署名、捺印を拒絶しました。
担当者も「確かにこの家賃の下落は乱暴ですね、」と言い「審査部が家賃設定をしているので、わたしもどうしてかわかりません」と言われました。
結局、次回、審査部の担当者と一緒に来て説明させるということになりましたが、大家に支払われる賃料は変わりそうにありません。
まあそれでももう少し粘れば、多少は上げてくれるかなあ、とも思ったりもしましたが、決定は次回以降になりました。
ところで一括借上げの場合、空き部屋による家賃収入の減少は避けられますが、大家に支払われる賃料の見直しは周期的に行われ、家賃が下がっていれば、大家に支払われる賃料も下げられます。
これがなんといっても一番嫌なところです。
今の時代、大家になるならばサブリース契約のほうが無難だとは思いますが、しかし甘くはありません。
この大家という立場は、物件が古くなるにつれ、多くの場合、収入がだんだんと減っていくという悲しい現実に向き合わなければならないのです。
追記:大東建託の場合、オーナーの支払われる賃料改定はテナント部屋は3年毎ですが、居住部分については、最初の10年は一定で、その後は5年毎に賃料改定が行われます。
また一括借り上げにおける賃料減額はトラブルの原因ともなり国土交通省も注意喚起しています。
国土交通省のウェブサイトには
【賃料は変更になる場合があります】
○多くのサブリース契約では、定期的に賃料を見直すこととなっています。
○「家賃保証」と謳われていても、入居状況の悪化や近隣の家賃相場の下落によ り賃料が減額する可能性があります。 。
アパート等のサブリース契約を検討されている方は 契約後のトラブルにご注意ください!
と書かれているとおりです。
賃料が減額になる要因は
・入居状況の悪化
・近隣の家賃相場の下落
が要因となりえるということですが、その他にも経年劣化による賃料の下落も生じ得ます。
いずれにしても、よほどの人気エリアでないかぎりは賃料減額は生じ得ることは覚悟しておいた方が良いでしょう。
また10年間賃料は一定と謳われていても、実際のところ極端な事情が生じた場合は、急遽、賃料の見直しが行われる場合もあります。
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