レオパレス21のアパート施工不良問題がメディアで大々的に報じられてから、サブリースについての問題点がクローズアップされました。
その一方で銀行の視点からはサブリース契約がどう評価しているかについてですが、銀行サイドとしては、サブリース契約をしているアパートマンション大家さんのほうが融資をしやすいというのは事実のようです。
なぜならば毎月、安定した家賃収入が入ってきて、将来の収支の見通しもある程度、把握しやすいからだと思われます。
ところでサブリース契約のデメリットについてですが
大規模修繕工事はサブリースメーカー主導で行われる。
10年~20年の間で大規模修繕工事がおこなわれますが、いつ行うか、何を行うか、業者の選定すべてがサブリース会社によって決められ行われます。
もし会社側の提案を受け入れない場合は、サブリース契約を解除させられることもあります。(解除されなくてもオーナーに支払われる賃料が減額になる場合があります)
よって大家は受け入れざるを得なくなります。(大東建託物件の場合は、比較的融通が利く場合もあり、大家が他社に工事をしてもらうことができる場合もあります)
この大規模修繕工事、不動産や建設にある程度の人脈や知識のあるオーナーさんでしたら、自分で行う時期、業者の選定等を行うことができ費用も軽減することができますが、サブリース契約の場合はどうしても会社側が提示したものにしなければならなくなってしまいます。
賃貸住宅オーナーが事業をすべてサブリース会社に丸投げすることになるので大家としてのスキルアップができない。
もちろんサブリース契約をしているならば全くスキルアップできないというわけではありませんが、賃貸住宅経営の経験を積むことができないので、事業者としてのスキルアップができません。 (大東建託などの大手では、オンラインセミナーなどを開催しており、幾らかのスキルアップするための知識を得る機会はあります)
しかしその一方で不動産賃貸業の経験がないならば、当初はサブリース契約をして賃貸住宅経営を始めるほうが無難である。
とも言えます。
とくに近年、空き家や空室率が増加傾向にあり、空き部屋リスクを回避するためにもサブリース契約をしているほうが、無難のように思います。
もちろん不動産についての経験や知識、人脈があるならば、サブリース契約に頼らない賃貸住宅経営を行ったほうが、楽しく事業を行うことができるかもせません。
追記:国土交通省のウエブサイトにはサブリースでのトラブルの事例として
【賃料は変更になる場合があります】
○多くのサブリース契約では、定期的に賃料を見直すこととなっています。
○「家賃保証」と謳われていても、入居状況の悪化や近隣の家賃相場の下落によ り賃料が減額する可能性があります。
○「空室保証」と謳われていても、入居者の募集時等に賃料支払の免責期間が設 けられている場合があります。
アパート等のサブリース契約を検討されている方は 契約後のトラブルにご注意ください!
と書かれていて、オーナーに支払われる賃料の変更によるトラブルが生じているようです。
上記のようなケースは大手の名の知れたサブリース会社でも、行っていることであり、賃料が変更になることのリスクを意識しておく必要があります。