アパートの大家が破産してしまうと住んでいるアパートが解体されることも

花画像 賃貸住宅経営

筆者の物件の南のほうの数百メートル行ったところに立派な家とお庭をかまえた大家さんがいます。

筆者のマンションの数倍規模のマンションと、他にも少なくとも2棟のアパートを所有している大家さんです。

そのアパートに筆者の知人が住んでいるのですが、来月中に部屋を出ないといけないことになりました。

70歳を超えた未亡人で、住み慣れた部屋を出るのは大変だと思い気の毒に思いますが、部屋をでざるをえなくなった理由にも驚かされました。

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破綻する大家も少なくない。

なんとそのアパートの抵当権が実行されたようです。

抵当権が実行される、つまり銀行などの金融機関への返済ができない状態になっている、つまりその大家さんが破産してしまったのです。

結果、古いアパートを取り壊すために、住人は出ざるをえなくなったようです。

つまりは所有アパートの2棟は抵当権が実行され、競売にだされ、取り壊しとともに、その後に新しいマンションが建つことに。
しかもその大家さんの立派な家とお庭も、新しいマンションの一部の敷地となるために、取り壊されることになります。
その大家さん、築いてきたものを、無残にもすべて失うことになります。

ところで大家さんの住居と古いアパート2棟は抵当権が実行され取り壊され新しいマンションが建つことになりましたが、その大家さんが所有していたマンションは取り壊されることはありませんでした。

このマンションですが3LDKファミリータイプのマンションで、築25年超となっています。

今から20年以上前というとバブルがはじけたころの竣工で、当時は家賃も高く設定できた時代です。

現家賃が10万円となっていますが、当時は現在の2倍近い家賃を設定していたのかもしれません。

それが平成バブルの崩壊で家賃がどんどん下落して家賃収入激減、そして破産へとつながってしまったのではないかと考えることができます。

つまるところ大家の命綱は家賃収入でそれが細れば、大家の経営が苦しくなっていくということでしょうか・・同業者として身の引き締まる思いのした出来事でした。

もちろんこのマンションは取り壊されなくても、所有者は変わり、とりあえずはある大手の不動産会社が所有と管理を行うことになったようです。

マンションでしたら40年~は活用できますからね。

追記:抵当権についてウィキペディアには

抵当権の実行は、債務不履行、目的物を滅失させ期限の利益を喪失した(137条)場合にできる。抵当権の目的物がある所在地を管轄する地方裁判所に、抵当権に基づく不動産競売(担保不動産競売)を申し立てることで始まる。
競売に付され、買受人があれば売却許可が与えられ、代金(競売代金)を納付する。競売代金はその順位に従い、抵当権者に配当される。前順位の抵当権者の債権を弁済してなお競売代金が残存する場合、次順位の抵当権者が弁済を受けていく。抵当権者へ配当してなお代金が残存する場合には一般債権者に、さらに残存すれば抵当権設定者に返還される。競売代金がすべての債権を弁済するのに不足する場合、弁済を受けられなかった債権は存続する(抵当権者は、担保のない一般債権者となる)。

抵当権

 

と書かれています。

このように債権者は

①地方裁判所に、抵当権に基づく不動産競売(担保不動産競売)を申し立てる

②買受人があれば売却許可が与えられ、代金(競売代金)を納付する。競売代金はその順位に従い、抵当権者に配当される。

といった仕方で、弁済してもらうようです。

ところで競落人の買受の日から6ヵ月間に限り、当該不動産を明け渡さなくてよいという制度もありますので、その間、債務者は今後どうするかを考えることができます。

 



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