現在、朝日新聞、毎日新聞、産経新聞といった主要な全国紙の購読料は夕刊と合わせて4037円です。
その一方で読売新聞のみが4400円です。
そして日本経済新聞は4900円です。
ところで全国紙のなかでも日本経済新聞は別格で、購読料も他社よりも常時、高くなっていました。
しかしそれでも、特定の安定した読者層のおかげで、他社との競合で価格面で不利になるということはあまりなかったようです。
その一方で読売新聞は2019年1月に4037円から4400円へと値上げしましたが、この時は朝日新聞などの他社は追随値上げをしませんでした。
その結果、読売新聞は競合他社よりも価格面で不利になっています。
読売新聞の販売店も、この厳しい状況を打破するために、サービスを充実させるなどしているようですが、購読料を値上がりによって入るお金は増えたかもしれませんが、サービスを充実させるために出るお金も増えているので相変わらず状況は大変なのではないかと思います。
朝日新聞も今のところは値上げする気配はありませんし。
ところでこのようななか、驚くようなニュースが入ってきました。
それは兵庫県の地方新聞の
神戸新聞が値上がりに踏み切るというのです。
神戸新聞はこれまで購読料は朝日新聞と同じ4037円でしたが2021年4月に4400円と改定されます。
この情報は、まだ神戸新聞社の公式サイトには反映されていないようですが、しかるべきところからの情報です。
そしてこのとおりになるならば、神戸新聞は朝日新聞よりも価格面で不利になります。
しかしなぜ値上げ・・ということですが、神戸新聞が強気に値上げできる理由はあります。
というのも神戸新聞は兵庫県の地方新聞ですが、中日新聞ほどの強さはないにしても、兵庫県ではそこそこのシェアを保っているようで、とりわけ兵庫県関連の読者層は盤石におさえているようです。
例えば兵庫県に関する人事などでは、神戸新聞にしか掲載されないようなこともあるようで、神戸新聞には朝日新聞などにない強みがあり、値上げに踏み切っても、そのために多くの講読者を失うことはないと考えているのかもしれません。
ところで新聞業界の流れとしては値上げに傾いているようで、日本経済新聞、読売新聞、神戸新聞と値上げに踏み切りました。
今後、他紙も値上げに踏み切るのでしょうか。
おそらくは朝日新聞の動向が最も注目すべきところです。
朝日新聞が値上げに踏み切れば、多くの新聞社も追随することでしょう。