賃貸暮らしで家賃が搾取されているというわけではない

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筆者自身の個人的な考えですが賃貸住宅生活こそが人生を満喫するのにベストな選択だと考えています。

しかしネットなどで検索をしてみると「賃貸住宅生活を行っていることは、搾取され続けている」といった主旨の記事をみかけることがあります。

確かに、だれしもが搾取されたくはありません。

しかしそのことは分譲マンションに住んでいても、一戸建ての家を買って住んでいても、大家にも当てはまる言葉です。

まずマンションを買ったり、家を買っても厳しい言い方をすれば搾取の犠牲者になっていると言えます。

まず不動産の販売会社に搾取されているでしょうし、建設施行会社にも搾取されているといえるでしょう。

また銀行から借り入れを行っているならば、30年間利息を払い続けなければなりません。

つまり銀行にも搾取されているといえます。

またマンションを買ったならば、毎月、修繕積立金を支払わなければなりませんが、大規模修繕工事も多くの場合は管理会社や修繕を行う会社に搾取されているといわれています。

大家についても同じことがいえます。

物件を建設したならば、建設施行会社に搾取されているといえますし、銀行から借り入れをしているならば、銀行にも利息という形で搾取されていることになります。

また建物の管理会社からも搾取されているといえるでしょう。

搾取 – Wikipedia

マンション画像

駅前一等地にあるマンション。

いずれにしても資本主義の世の中、搾取はどこにでもあたりまえのように行われているので、生きていくうえで、避けて通ることはできません。

このように考えてみるならば、賃貸住宅生活者が最も住居に関する煩いや心配が少ないということで、ベストな生き方ではないかと思うのです。

とにかく家賃さえ支払っていれば何も心配することはありませんし、気に入らなければ引っ越すことができます。

しかも入居者が支払う家賃はすべて管理会社や物件オーナーのものになっているというわけではありません。

物件オーナーは家賃収入の多くを固定資産税で支払っています。

またいつかは行う修繕費用や改修費用のためにも取り分けています。(エレベーターや給水ポンプのように維持管理コストのかかるものもあります)

また万が一に備えて、損害保険に加入して、高額の保険料も支払っています。

それで現実的には赤字経営を強いられているオーナーさんも少なくないのです。

ですから賃貸生活は搾取されているという言葉は適当ではありません。

追記:ウィキペディアには家賃について

家賃の額は物件の構造や立地条件、地価、需要などに基づいて周囲の物件と相対的に設定されることが一般的である。

家賃 – Wikipedia

と書かれています。

このように地価が家賃の設定に影響を及ぼすというわけですが、それはそのとおりです。

だいだい家賃収入の10%程度を物件オーナーは固定資産税として支払っています。

ですから需要の大きいエリアなどは、固定資産税も高くなりますから、その分、家賃も高くなるというわけです。

また忘れてはならないのは、アパートやマンションオーナーは銀行からアパートローンを借りて賃貸住宅経営を行っています。

そのために毎月、銀行に返済をしているわけですが、だいたい家賃収入の3~5割程度を返済にあてています。

ですから家賃収入はあっても支出することも多いですから、カツカツの賃貸住宅経営をしているオーナーさんも少なくありません。