過剰気味の賃貸住宅 それでも建設会社は強気

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最近は、なにかと空室の増加が話題になることがあります。

たしかに人口は増えない、むしろこれからは減っていくのに、住居のほうがどんどん増えれば当然、空き家、空室が増えていきます。

ところでアパートの過剰が言われだしたのは、相続税改正後に、相続税対策のためにアパート経営をすることを建設会社等がしきりに提案するようになってのことです。

さらに有望な貸し出し先の開拓に行き詰る銀行も積極的に不動産融資を行ってきました。

その結果、アパートが乱立するようになり、そのために空室の増大、家賃相場の下落といったオーナーにすれば悲しい事が生じるようになっています。

アパート画像

単身者向けのアパート。家賃相場が大きく下がっているエリアもある。

ところで賃貸住宅最大手の大東建託グループの物件オーナーであると年1回、大東オーナー会より、十数ページの冊子が送られてきます。

大東建託のオーナーさんあての印刷物なのですが、いろいろと参考になる記述があります。

この中にはオーナーの代表と大東建託と質問と回答の部分があります。

そしてオーナーの質問にはやはり今の時代を反映してか、次のような質問があります。

質問: 新築物件が増えることで、既存の部屋が、空いてしまうのではないか。

回答:需要と供給のバランスを考慮して、新築しているのでそういうことはありません。

質問:人口が減少する中で、供給過剰にならないのか。

回答:少子高齢化や晩婚化で世帯数はほぼ横ばいで推移するものと思われ大きく減少することはありません。また日本の賃貸住宅の約30%は、築30年を超えており、今後建替え、滅失が進むものとし、年間35~40万戸の新規供給が必要と考える。

このように大東建託側は、強気であることがわかります。

たしかに人口減少=世帯数減少になるわけでないこともわかりますし、古い物件の建替え、滅失も生じえることです。

しかし現実には、一部の賃貸物件は空室が目立つようになり、家賃が大幅にダウンさせているのではないでしょうか。

そして社会問題化しつつあるように思います。

もちろん強気なのは大東建託だけでなく、他の賃貸メーカーも強気姿勢を崩していないようです。

しかしそれにしても、この数年の賃貸住宅の増加の勢いは異常に思えるのですが。

追記:国土交通省のウェブサイトによると空室率については

賃貸住宅の市場動向②~空き家率~
賃貸用住宅の空き家率※の全国平均は18.8%(H15年度と比較して1.2ポイント上昇)・・ 平成15年度と比較して賃貸用の空き家率が高くなった上位5府県は、島根県、高知県、福岡県、秋田県、鳥取県 ※1いずれの県も賃貸用の空き家数は増加。高知県は居住者のいる借家の減少に伴い賃貸住宅総数が減少しているにもかかわらず賃貸用空き家数が増加しているが、 他4県は賃貸用住宅総数の増加率よりも賃貸用空き家数の増加率が大きく相対的に賃貸用空き家率が上昇している。・・
H15年度と比較して賃貸用の空き家率が低くなった上位5府県は、栃木県・愛知県・三重県・滋賀県・大阪府※2

賃貸住宅市場の実態について

引用:https://www.mlit.go.jp/common/001011169.pdf(アクセス日2020/1/14)

と書かれています。

この資料は数年前の資料なので、現在はそれ以上に空室率が増大しているものと思われます。

また上記の資料に書かれていますように、一部の地方では、賃貸住宅数が減少していても空室率が増大しているエリアもあるようです。

そのようなエリアでの賃貸住宅経営はかなり大変ではないかと思われます。